| 東京都内の墨田区、江戸川区、江東区、葛飾区、台東区、足立区での住宅作品事例が、当事務所では多くあります。これらの地域性及び敷地の条件は、まず前面道路が狭い、敷地面積は10〜30坪と、いわゆる木造住宅が密集している地域です。(狭小地を含めて)歴史上にみても第二次世界大戦時東京大空襲を免れた街、かといってその後の再開発、区画整理等で取り残された地域が、未だ多く残されています。行政の方でも、細街路拡幅事業、不燃化事業、木造住宅密集地域の指定等行い助成金を出し、建替え、敷地と建物の共有化の誘発を促していますが、時間も年数もかなりかかっているのが実状です。そんな中で、1件づつ建替えを行っています。 題名に「住宅と都市住宅」とありますが、都市に建てる住宅は、地方に建てる住宅と自ずと手法が変わってきます。都市計画上の法規、日当たり、風通し、プライバシー、近所付合い等を配慮して造らなければなりません。そこで、ここでは当事務所が都市住宅について、どのような手法を行ってきたか、どのような考えを基にしているのかを表わしたいと思います。 |
| 過去に埋立て等、地耐力30〜40KN/uと地質の良くない地域では、なるべく建物を軽くして地盤への負担を軽減する。木造の基礎は、根切りも浅く済み、狭い道路が密集している都市部では建物工事コスト軽減に有効です。 基礎は建物を建てる所に全てコンクリートを打つ「ベタ基礎」を採用しています。低い地盤耐力に対応する事もありますが、地面からの防湿と白蟻の侵入防御があります。 コスト面では木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造どの構造が一番かかるのかは一概には言えません。木造でも、オール桧造りとなった場合はとても高いものとなってしまいます。しかしながら、木造は低コストを実現しやすい構造です。 木造の耐用年数は税法上25年ですが、基礎を高くしたり、外壁内部に通気層を設ける工法などにより、品確法の住宅性能評価上90年という耐用年数を得る事もできます。そしてなりよりも日本人には家として馴染みが深い。 |
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昭和62年に建築基準法が改正され木造での三階建てが可能になりました。年数経過と共に木造在来軸組み工法では、構造用木材プレカット工場での対応、金物等の取付け、施工性が高まり、近年安心して工事監理を行うことができるようになりました。 木造在来軸組み工法は日本古来から大工さんが建てる家のやり方です。各職方に至っても従来からの工法ですので請負工事業者が違っても、比較的に均一された施工及び仕上がりを目指すことができます。 建物を三階建てにすることは、狭い敷地で建物の延べ面積を広くするには有効です。空地ができれば庭または駐車場、階ゾーニングでも @1階に駐車場または店舗、2、3階に住居 A二世帯住居の住み分け B音楽室等の多目的ルームの設置 C吹抜、中庭パティオの魅力的な空間の設置共に太陽光の導入 D三階にパノラマ浴室の設置 等、いろいろなアイディアを実現しやすくなります。 |
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屋根ではなく屋上です。一般に心配されるのが防水の方法ですが、使用する防水工法はFRP防水です。ガラス繊維シートを現場にて溶剤を用いて固定化した後、不燃トップ保護コート剤を塗布したものです。FRP素材はボート、バスタブ、タンク、自動車ボディー等に良く見られるように、全く水を通さないものです。もしも万が一、損傷したとしても割れるという現象ですので分かりやすいのが特徴です。もちろん部分補修可能です。 屋上は日当り、風通し抜群です。あたりまえですが、都市空間に於いてむしろ最後に残された場所です。今までに屋上を設置された方々は、地域がら @花火観覧、ビアガーデン A洗濯及び物干し B幼児用プールでの遊び場 C階段室よりの換気 Dトップライトの設置 E喫煙所 Fガーデニング 等、住まい手の多様により種々様々です。 |
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都市部で住宅専用地域であっても都市計画法上準防火指定以上を受けているのがほとんどです。木造であっても壁、柱、梁等を防火構造または耐火被服することにより建てることができます。窓は防火雨戸または網入ガラスを用いたアルミサッシ防火戸となります。木造準耐火構造の建物は、行政の街づくりでも都市の不燃化として参加します。 |
![]() M邸:住宅性能評価 最高耐震性能等級3取得 |
阪神・淡路大震災時、住宅金融公庫の仕様で建てられた木造在来軸組み工法の被害の状況は90%以上倒壊を免れており、さらに平成12年の建築基準法改正により柱引抜き防止金物の指定、編芯率の規定により基準が高いものと成っております。これらの基準を満たすことにより大地震に耐えられる建物を造ることができます。設計時の構造計算、設計図書に記載されると共に、当事務所では現場に於いて材料搬入時、金物取付け箇所全て写真撮影にて記録します。新潟中越地震時家屋の倒壊は比較的に少ないように報じられています。私の実家も長岡市です。20年ほど前に住宅金融公庫の仕様で建てられた家ですが、基礎のひび割れ無し、建物内部壁上部に少しひび割れがある程度で済んでいます。雪国だから丈夫に造られているというテレビ報道もありますが、現基準を満たす事でそれ以上の建物になります。 |
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化学物質規制です。建築基準法でも平成15年より年々規制が進んでいます。都市に住む上で内装素材、建材、住宅環境の対策だけでは避けれない問題です。食品では無農薬野菜、衣類ではオーガニックコットン、書籍等の印刷物。当事務所が所在する墨田区では時々高化学スモッグ注意報が防災スピーカーからアナウンスされます。等々。いろいろな対応が必要です。 そこで当事務所では、事務所の改装時 @天井材:化学物質を吸収する多穴のロックウール吸音板 A壁材:オーガニックコットン壁紙 B床材:天然コルクタイル C照明器具は光触媒にて化学物質分解機能付 D暖房はガスエアコン及び床暖房で燃焼排気は外 Eロスナイ換気扇にて高化学スモッグ対策として外気取入れは 清掃フィルタ付もちろん24時間換気を実施しています。 F化学物質の測定をし、既定値内である事を確認。 改装時よりすでに4年経過していますが、曳舟川通り沿いの交通量多い場所で、私自信喫煙者ですが、今のところ体は大丈夫です。 |
| シックハウス規制による機械式24時間換気だけではなく、もっと建物全体を使い、有効に換気を行うことです。「パッシブクーリングシステム」これは都市部で外気がきれいな場所であれば、有効なシステムです。「住まいは夏涼しく」日本の住まいを造る上では昔からよく言われてきました。しかしながら都市部で建物が密集している地域では、夏のそよ風というイメージは無く、ましてはそれを窓を開けただけで住宅内部に取入れることは難しいです。そこで海外事例もっと高温多湿の国、インドで人工密度最大の都市部ではどのような住まいになっているかの調査事例は、建物内部に吹抜が数箇所設置されていて縦に空気が流れるようになっています。これは重力換気で暖かい空気は上にのぼるという特性を生かし、自然に建物内部に空気の流れを発生させているシステムです。イスラム建築様式に見られるモスクの周りにある塔も同じ換気塔の役割を果たしています。このシステムを利用し、住宅内部全体に重力換気が起きるようにし、夏の夕涼みが家の中で味わえる様な形、システムです。実施段階では自然の力だけでは不安なので、吹抜け最上部にシーリングファンを設置し、排気を窓に促しました。換気を良くすることは涼をえられるだけではなく、シックハウス予防、ハウスダストの排去にも最も有効な手段です。。 | |
システム |
重力自然換気システム、今一番、研究と実践を行いたいと思うテーマです。共にパッシブクリーニングシステム、一字加わります。自然換気を有効に行うことで、文字どおり家の中がハウスダストも含めて空気がきれいになるシステムです。それは都市住宅の地域性から、システムとして普遍的に通用します。空間デザインも多様化します。住宅内部にも光を取入れやすくなるからです。 |
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| 重力自然換気システムの実践:上図「赤い矢印」は、空気の流れを示しています。季節による調整は吹抜けに面する建具の開閉等で行っています。上図「太陽自動追尾トップライト」は、2枚のプリズムガラスで夏場は弱光にできます。動力源はソーラーパネル。平面図はこちら。 |
| 1〜8に項目を分けて、作品事例も含めて題名の「住宅と都市住宅」のとりわけ都市住宅について表わしました。都市に限らず、周りに何も無い野原や林の中に家を建てる方は希だと思います。いろいろな制約の中で造らなければならないケースが大多数です。 今回は家を建てる上で、ハード面で多く表わしました。デザインソフト面はインテリアも含めて実物を見て頂くのが一番ですが、作品事例の写真の範囲で感じ取って頂ければ幸いです。 ご意見、質問等ありましたら下記メールアドレスまで、ご連絡下さい。 |
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一級建築士事務所 KYMプロデュース 代表:木口(キグチ) 事務所情報はこちら 問合せ先Eメール : kymkiguchi@yahoo.co.jp |
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